保育士

子ども

保育士の特徴

保育士は国家資格の一つで、保育所などの児童福祉施設で子供のお世話をし、保護者に対しても保育に関する指導を行うことができる職業です。

最も一般的な業務は、いわゆる保育園で保護者に代わり0歳~未就学児の保育を行うことです。

保護者に代わって子供の世話をするということは、おむつの交換、排せつ、着替えなどの補助を行ったり、適切に水分補給を行わせ、食事やおやつを与えるといった身の回りのお世話が基本になります。

昼寝や休息の時間なども適切なタイミングで行う必要があり、正しい生活リズムを形成する役割も担っています。

子どもからみた保育士は、1日の多くの時間をともに過ごす存在となるため、保護者と同じように信頼できる存在でなければなりません。

体調や気持ちの変化をいちはやく察知して、適切に対応できることが求められます。

また世話をするだけではなく、子どもの年齢や発達状況に合わせてコミュニケーションや社会性・協調性などを身に着けるサポートも行います。

保護者に対しても子供の発達や育児の悩みなどについて、プロの立場から対応していくことが求められます。

保育士のなり方

保育士になるためには保育士資格が必要になります。

保育士資格は保育士国家試験を受験し合格することで与えられます。

保育士国家試験の受験資格は学校教育法に基づいた大学、専門学校(2年以上の専門課程)、短期大学の在学中か卒業後であることです。

中卒・高卒であっても受験資格を得ることができ、その場合は一定時間(学歴・卒業年によって異なる)以上、児童福祉施設にて児童の保護に従事していた経験が必要とされています。

保育士国家試験の実施は2015年度までは年1回でしたが、2016年度以降は年2回の実施となっています。

保育士になるためにはピアノが弾けなければならないというイメージを持たれている方もいますが、実は楽器を弾けなくても問題ありません。

保育士国家試験の実技試験は「音楽表現」「造形表現」「言語表現」の中から2つを選択することになっていて、音楽表現以外の造形表現、言語表現を選択して合格すれば、楽器が演奏できなくても保育士になることができるのです。

保育士国家試験の合格率は前期・後期合わせて25%(2016年度)と言われていて、受験者数に対する合格者の割合は少ないといえます。

受験者の中には主婦や働きながら学習している方などがいますが、学校での科目履修ではなく独学(通信教材や市販のテキストを使用)で受験しているケースが多いことや、筆記試験の科目数が多いことなどが合格率を下げる要因になっていると考えられています。

保育士の需要・活躍の場

保育士は慢性的に人手が不足しており、求人は多く出ている傾向にあります。

公立園はもちろん民間の保育施設でも需要が高まっており、様々な場所で活躍が期待できる職業となっています。

特に首都圏や大阪府など、人口が集中している地域は慢性的な保育士不足になっており、中でも大阪府では保育園と生命保険会社が提携して企業主導型保育制度を強化するなどの対策も取られています。

勤務場所も複数あれば、それだけ保育士が働ける環境が増えるわけですし、いろいろな場所で保育士としての経験を積むこともできます。

また、雇用形態も正社員はもちろん、契約社員やパート・アルバイトでの募集も多いため、ブランクがあっても資格を持っていれば復帰しやすいというのもメリットですね。